都市計画法で「一体の都市として総合的に整備、開発及び保全」すべき区域とされた都市計画区域は、国土面積の26パーセントを占め、そこに人口の93パーセントが居住しています。このうち、「線引き」が行なわれ「市街化区域」となっているのは144万へタタール(国土面積の4パーセント)で、そこに8660万人(人口の68パーセント)が住んでいます(2007年現在、平成20年度「都市計画現況調査」)。市街化区域の1人当たりの土地面積は166平方メートルになりますが、これは工業や商業などのすべての用途地域を含み、道路や公園も含んだ「グロス」の数字です。ごく大雑把に住宅地以外の土地の割合や公共用地率を50パーセントと考えると、実際の宅地面積は1人当たり80平方メートル程度で、1世帯当たりでは210平方メートル程度となります。日本の家屋の建て方は、戸建が住宅全体の55パーセント、長屋建が3パーセント、共同住宅が42パーセントです。共同住宅で3から5階建は17パーセント、6階建以上は14パーセントとなっています(2008年、「住宅・土地統計調査」)。これは20年前(1988)の調査時に比べると、共同住宅の割合は11パーセント増加し、6階建以上は8パーセントの増加となっています。ここ20年ほどの間に、「マンション」といわれる非木造共同住宅の割合が急増しているのです。日本の都市の特徴は、「平面的過密と立体的過疎」といわれてきました。東京でもかなり改善されてきましたが、いまだに都内の建物の平均階数は2.5階で、5年前の調査から0.1階しか増加していません。国土の4パーセントにすぎない市街化区域に、68パーセントの国民が居住するなかで、1戸建住宅中心の住宅地に中高層のマンションが進出する、あるいは相続などの度に敷地が細分されて、ミニ開発とミニ戸建ての分譲が行なわれる。そのような問題が急増してきたのが、ここ20年から30年ほどの状況でした。マンション分譲を法制化した建物区分所有法は、1962年に制定されました。平面的過密と立体的過疎の都市に、中高層マンションの建設が進むなかで、1976年には建築基準法に日影規制か導入されます。また、敷地の細分化防止や街並みの維持のために、1980年に地区計画の制度が都市計画法改正で創設されました。
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