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建築無制限時代が到来

2011.11.26

浮き彫りになったのは、まず、同本部の呼びかけに応じて寄せられた事業者の要望がつぎつぎに聞き届けられ、法律になり、金融支援も約束されるという政官財の癒着であった。日本の権力中枢の癒着構造は欧米のジャーナリズムでも「鉄の三角形」という言葉で定着しているが、いわば衆人環視のなかでこれほど露骨な癒着ぶりが傍若無人に展開されたのはめずらしい。その結果が、都市計画や関係法規の規制をすべて適用除外にするという「都市再生緊急整備地域」の誕生である。

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そのなかのどこでも申請があれば、青天井の建築が広い範囲にわたって許される「建築無制限時代」が到来したのである。欧米でも個々の敷地で、個別の建築物に関して、規制を取り払うことはある。二〇〇一年九月一一日のテロ攻撃で崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地の利用がその一例である。パリ市内の卸売市場跡地にできた美術館「ポンピドー・センター」の例もある。しかし、いずれもまったくの例外であり、国内はおろか国際的な論議の的になった。日本のように、ほとんどすべてを対象にした「都市再生緊急整備地域」のような広範な青天井地域の設定は、欧米に例をみない。都市計画の目的を一口でいえば、国土の利用にあたって街並み、景観、周辺の住環境などを確保するためにさまざまな規制をかけ、美しく、だれにも住みよい街をつくることにある。欧米を旅行すれば、都市ではビジネス・センターは一定の場所に集約され、住居地域は面的にも隔離されて、住環境が保護されていることがわかる。またビジネス・センターの各建物も原則的に高さやボリュームが規制され、住居地域はさらに厳しい高さ制限などの規制がかかり、それぞれが整然とした街並みを形成している。